今日は、TRACK 17 をやりましたよっと。
よく間違うものの中に、children と child の使い分けがあります。

ある特定の子供たちだと、単数と複数の使い分けは楽なんですが・・・

『子供と言うのは・・・』とか『子供は・・・』とか『子供でも・・・』と言うような、子供一般を英訳する際に間違えやすいです。 (´・ω・`)
いやはや、『子供』の英訳ってのはなかなか難しいもんですね。

ところで、今日のブログを書いている時に、とあるページを発見しました。
それが下のページです。
歴史が言葉を作った経緯がわかりやすく書かれてあって、なかなか面白かったです。

≫ 複数形について。ラジオで中学生からの英語の質問で、's'をつけて複数形を作る場合...

まず、ご理解していただきたのは、英語はダイナミックに変化していった言語だということです。
とくに、英語の変化がはげしかったのは、9世紀から12世紀にかけてです
(日本で言えば平安時代末期から鎌倉時代初期)です。

この間に、イギリスは英語を大きく変える2つの歴史的事件を経験しました。
ひとつは、850~1000 年にかけて行われたヴァイキングの侵略と植民地建設です。
もうひとつは、1066年に行われたフランス人によるイギリス征服です。
とくに、英語の構造をドラスチックに変えたのは、ヴァイキングの侵略です。

ヴァイキングというのは、今日の北欧(デンマークからスウェーデン南部)に住んでいた人々ですが、彼らは、イギリスにきても、最初こそ、略奪するだけだったのですが、そのうちにイギリスに定住するようになって、イギリス女性との間にたくさんの混血児を作ったのです。

今日の英語は、この混血児が勝手に作った言葉と言っても過言ではありません。
彼らの父親がしゃべっていた古北欧語も、彼らの母親がしゃべっていた古英語も今日のドイツ語に似た複雑な文法を持つ言葉だったのですが、その両親の間に出来た彼ら混血児はアタマが悪くてそんな複雑な文法は覚えられませんでした。

で、仕方がないので、彼らは両親の言葉をごっちゃ混ぜにして、文法をめちゃくちゃに簡単にしてしまったのです。
その一つが名詞複数の規則化です。

それまでの英語(古英語)では、名詞の複数の作り方には、不規則なものを別とすれば、4つの形式がありました。

1)、男性名詞強変化: dag (day)→ dagas、
2)、中性名詞強変化: hus (house)→ hus、
3)、女性名詞強変化: spreac (speech)→ spreaca、
4) 弱変化(共通)、
(男性名詞)oxa(ox)→ oxan、
(中性名詞)eage (eye)→ eagan、
(女性名詞)sunne (sun)→ sunnan。

混血児たちが選んだルールは、このうち、男性名詞強変化の dag → dagas というルールで、彼らは、次々と他の種類の名詞の複数も、このタイプに変えていきました。

その結果、今日のように、day→ days、house→ houses、speech→ speeches、eye→ eyes、sun→ suns となったのですが、なぜか、ウシだけは、見ウシなって、ox→ oxen という形が残ってしまったようです。

さて、child ですが、この単語は、古英語の時代から不規則な変化をする名詞で、複数形は、childru ないし chldra だったのですが、ヴァイキング時代に、それに弱変化の語尾 -an をつける習慣ができて、childran になり、それが children になったようです。

15 世紀までは、イギリスの北部方言では、childes という複数形も使われていたようですが、結局、children との競合に勝てず、今日の標準英語では、child→ children となっています。
ただし、スコットランド語では、chield→ chields です。